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横須賀のカウンセラーのブログです。『箱庭療法』を中心に、カウンセリング・心理学全般を考察中。映画や本についての感想もUPしています。
 12月28日(水) 平日 晴れ 15度

 朝、4時半に目覚める。昨日の「」に触発されて、ユングの本を読み直しながら、うつらうつらする。6時、「ママのピアノ」が流れ、6時15分に「DEAR WOMAN」が流れる。これらの曲にも慣れてきたので、そろそろ曲を変えようかと思う。

 さて、今日は半年に一度のK病院の診察の日である。アルコール依存症でお世話になったところで、アルコールについては一流だが、すべてをアルコールに結び付けて治療しようとする姿勢がかなり強烈なところである。本当は昨日までは、行かないようにしようと考えていた、今のボクの状態を説明すれば、かならずアルコールに結び付けて来るにきまっているからだ。

 確かにボクはアル中である。それは認める。この病院のおかげで、曲がりなりにも廃人にいたらずにすんだことも認める。だが、違うのだ。
 アル中になったからなのではなく、が先にあってアル中になったのだとボクは考えている。だから、ボクはこの病院と決別しようと覚悟を決めて、今日は行くことにした。そうしないと、いつまでも過去をひきずるような気がしたからだ。

 医者との話し合いの中身は不快であるし、それが、この病院の治療方針だからとやかくは言わない。だが、今の状況を説明して、かまをかけて「正直2~3回スリップしました」と言ったところで、すぐ「酒の匂いがします。呼気検査をしてください。」といわれたので、「それは嫌です」と断った。「私はあなたがお酒をのんでいると思います」とまで断定された。まあ、予期していたことだったが、もしかしたら、「何かありましたか」と聞いてくれるかと期待もしたのだが・・・。結局、見解の相違で物別れに終わった。「もうこれで診療にくることはありません。お世話になりました。」

 ボクなりに今日はがんばったと思う。職場の上司には、あらかじめ、そうなるかもしれないというニュアンスは伝えておいたし、事後の報告もしたので、理解は示してくれた。

 朝は病院の堂でモーニング。もう、これをここでべることはないだろう。急いで、家に帰り「トレドミン」・「トフラニール」・「ソラナックス」を一錠ずつ飲んだ。どっと疲れが出て、そのままベッドへ。ユングの本の続きを読み、眠りに就く。また、を見る。ここのところ立て続けだ。中身は良く覚えていない。断片的に書き記すと「小学生・修学旅行・バスの中・お弁当・鉄塔の広告・途中の体育館らしき所・奈落のような所にある思い出の書類?」といった感じか。とてもストーリーとしては説明できない。ただ、起きた時に涙が流れていた。不思議?それにしても、の中のボクはどんどん若くなっていくぞ。なんだ、これは。退行現象か?

 5時30分までメールをチェックし、夕を取りに外へ出る。「ファミマ」で「BIGCOMIC FIRST」版の「美味しんぼ」を買う。山岡・栗田の披露宴の話。ずーっと読みたかったが探せなかったもの。初めて読む。
は『上海亭』の「上海ラーメンと小ライス」最近、また欲がなくなっている。『上海亭』のお兄さんが水をこまめについでくれたり、ボクの汗を気にして、ティッシュを差し出したりしてくれて優しいことに気づいた。家に帰り、上記と同じを服用す。昨日のような不安感はない。

 今日は、奥田英朗の「イン・ザ・プール」を読んだので、その感想を記したいと思う。テレビでドラマ化された直木賞受賞の「空中ブランコ」に登場する精神科医伊良部シリーズの一作目である。

 伊良部総合病院の御曹司であり、精神科医でもある伊良部はマザコンで注射フェチの変わり者。そこを訪れる、さまざまな症例の人間たちに奇想天外なやりかたで治療(?)をほどこしていくストーリー。それが、とても本気で治療するつもりでの行動なのか、治療を受けるものにとっては、とても正気とは思えない言動なのである。

 たとえば、表題作の「イン・ザ・プール」では、水泳依存症の患者が出てくるが、伊良部は、同じように水泳を始めて、しまいには、もっとおよぎたいから、夜中にプールにしのびこもうと患者を誘い出す。昼間に窓の鍵をあけさせておいて忍び込もうとするのだが、伊良部は太っているので、窓につっかえてしまって大騒動になる。そうこうしているうちに症状は改善されてしまうのである。

 また、携帯依存症の子どもには、くだらないことでメールを打ちまくり、患者をあきれさせ、脅迫神経症のルポライターには行動療法と称して、ライバル医院の庭に石を投げ込ませたり、その医院の医院長の車のタイヤのボルトを緩めさせようとそそのかしたり・・・。

 でも、最後には症状が皆改善され、何やらほのぼのとした感じで万事がうまく治まっていく。看護婦さんは露出狂だし、でも、伊良部とのコンビネーションは抜群だし・・・。面白い小説である。名言を抜き出すのはちょっと難しいのだけれど、この作品集の中から一部分を抜粋する。


 今日の名言

 世の中は不思議に満ちている。きっと役回りは変えられないのだろう。
 心配をかける人間がいて、頼まれもしないのにハラハラする人間がいる。性格こそが不治の病だ。・・・・
 「ルポライターは天職じゃん」伊良部は笑ってソファに深くもたれた。「楽天家じゃつとまらないわけだから」
 ものは言いようだ。
 だったら伊良部の精神科医も天職だ。人を深刻にさせない天性のキャラクターだから。
 「先生、今度、本郷の賄いつきの下宿に引っ越しましたよ」と義雄。
 火事の心配だけはどうしても簡単に抜けず、義雄は苦肉の策として下宿生活を選択した。三十男が下宿住まいというのもなかなかおつなものである。
 「いいなあ、学生みたいで」伊良部が羨ましがっている。「今度遊びに行くね」
 もちろん「どうぞ」と答えた。
 伊良部がにっと微笑む。
 駆け込み寺があるのはいいものだ。義雄は以前よりちょっと、人間が好きになった。


 『イン・ザ・プール』(奥田英朗)「いてもたっても」より

 今日は、「メイラックス」を飲んで眠る。明日、起きる時間は特に定めない。好きなことをして、様子を見ては、掃除をする。場合によっては一日寝ているかもしれない。でも、それでいいのだ。
   
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