

どうもやる気が出ない。毎日が退屈だ

朝4時に起きる。
これが早朝覚醒なのか、生活習慣なのかの判断は、
微妙なところだ。
できれば、午前中にルーティンワークを済ませ、
午後は散歩をしたり、図書館へ行ったり、
掃除をしたり、洗濯したりしたいのだが、
最近は寝てばかり。
でも、今日は寝なかった

というよりは、読書をしていて、眠れなかっただけ。
一気に一冊を読み終える快感

久しぶりに味わった気がする。
それこそ、今日紹介する『天切り松闇がたり』の第四巻。
待ちに待った文庫化である。
あとは、今日、久しぶりに『マルコ』へ行ってスパゲティを食す。
日替わりの「ベーコンと玉ねぎのトマトソースパスタ」
おいしかった。
充実しているという感じはないけど、
それなりに一日をこなせたかなという感じです。

「天切り松闇がたり」
『昭和侠盗伝』(浅田次郎)

人情味あふれる粋な盗人・・・義賊たちの物語『天切り松闇がたり』シリーズの第四巻。
平成の現代まで生き残った「細目の安」一家の生き残り。松蔵が罪をおかした犯罪者や悩んでいるものたちに昔話を語って聞かせる体裁をとりながら、大正から始まる世相もからませながら、物事の道理や人の感情と関わりの機微を描いてみせる短編集。
今回は昭和に入り、時代はうさんくさい戦争への道を辿っていく時代の出来事だ。
「中抜き」と呼ばれる天才的スリ師で男気あふれる親分格の「細目の安」も年を取り、江戸以来の「天切り」の技を伝承する「黄不動の栄治」は結核をわずらいサナトリウムで過ごしている。その技を「一子相伝」で伝えられたのが松蔵だ。
詐欺師の「書生常」は帝国ホテルに住まい、粋な女スリ師「振袖おこん」はまだまだ健在。
今回は一番兄貴格の強盗「説教寅」がわが子のようにかわいがっていた母子家庭の一子「勲」に召集令状が来ることが事件の発端となっている。
お上に逆らって状況をひっくり返すことは不可能だが、こんな阿漕なやりかたに一矢報いてやらないと気がすまない。そんな思いから松蔵は気勢をあげるわけだ。今回は松蔵も成長しているから、いっぱしの仕事ができる。
相変わらず人物造型がうまく、実にかっこいい。本当の「悪人」が出てこないのも人間的であるし、何よりも文章がリズミカルで小気味いい。好きだな、このシリーズ。
今回は「天切り」という「二つ名」の命名の由来も描かれていて興味深い。
「浅田次郎」は滅多にはずれがないからお勧めです。
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「今日の名言」―こんな時代だから噛み締める必要があるかな―
贈賄でお縄になった政治家に対して一言
「おめえは、悪党だ。いいか先生、いかに民主主義の世の中だって、物事の善悪まで数の多寡で決まるわけじゃあねえ。たとえ一握りの善行でも、いいものはいい。みんなしてやろうが、悪いことァ悪いんだ。その道理もわからずに、運が悪かったと言うおめえは、根っからの悪党さ」
出征する「勲」に説教する「寅弥」
「万歳を言うかわりに、俺ァいっぺんだけおめえに説教する。いいか、まちがったって実のてて親のところになんざ行くな。もういちど俺のところへ帰って来い。死んで軍神になるくれえなら、生きて卑怯者になれ。いいな、イサ。おっちゃんと約束しろ」
勲は寅弥の顔を見つめたまま、そっと呟いた。
「おっちゃん、人に聞こえちまう」
「聞こえたってかまやしない。悪いのは俺じゃなくって、大日本帝国だ。わかってくれ、イサ。どんなやぶれかぶれの世の中だって、人間は畳の上で死ぬもんだ」
これを読んで初めて知ったことだが、当時の軍部のエリート達は、幼年学校から士官学校まで、要するに大学院クラスを出るまで「軍人は一切政治に関わるべからず」の教育を受けて、戦争のために純粋培養されていて、社会勉強など一切していないということ。新聞はおろか、余計な情報には目も向けさせられず育てられてきたこと。そんな人間たちが、権力を握ったのだから、この国は戦争を進めざるをえなかったのだろう。
だって、彼らは「戦争」のやりかたしか知らないのだから・・・。
今で言うなら、日本で一番お勉強ができる大学を卒業したものが、当たり前のように官僚となっていくシステムにも、何か似通ったものを感じてならない。
もっと粋に生きたいもんだなあと思うのは、嫉妬心の裏返しだろうか?
明日こそ掃除!ゆっくり寝ます。
お休みなさい。

良くわからないコメントにはお答えできません。
もし、本気でコメントを下さるのでしたら、
日記の感想を書いてください。
お仕事の方はいかがですか? 疲れてませんか?
→「最近は何かをちゃんと読んだり、見たりすることが出来ません… 」
そうなんですよね。これが辛いんです。
自分の感情や感性が失われていくような気がして・・・。
気力以前の問題ですよね。だって、人間だもの(by相田みつを)
→「生きるのは虚しい」
同感です(笑) 時々、ボク一人いなくなったからと言って、世の中、何も変わらないとか考えちゃいます。でも、ただ死ぬのも悔しい(笑)
虚しいけど、生きることが大事ってのが、ここまでのボクの結論です。
何を言われようが、バカにされようが、ひと様に迷惑かけようが、
「卑怯者になっても生きる」です。
ボクの天命はそんなに長くないだろうから、なおのこと、そう思います。
長生きしたいってわけじゃないですけどね(笑)
長生きするのは別な意味でつらい・・・。
桜は爆弾低気圧でほぼ関東では散ってしまいました。が、来年もまた、綺麗な花を咲かせてくれるだろうと思います。
最近は何かをちゃんと読んだり、見たりすることが出来ません…
それが何か悲しい。
生きるって虚しぃ(笑)
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